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【第61回】生態生薬研究会

臨床に直結する繁用処方解説 Part2

先月は筑波実験植物園へとフィールドワークに出掛けた為、エッサム神田ホールでの研究会は2ヶ月ぶりとなります。

今回の講義は第59回で講義を頂いた『臨床に直結する繁用処方解説』の続きです。

あいにくの雨模様でしたが初参加者様にも足を運んで頂き、この日の生態生薬研究会も元氣に始まりました。

生態生薬研究会は初めてのご参加でも楽しく聴講頂ける内容になっております。

ご興味が御座いましたら是非一度、生態生薬研究会へお越し下さい!


初めてご参加頂いた方々の為、先ずは皮膚蒸泄の重要性から講義して頂きました。

「我々人間は、人間になる前は獣(毛もの)でしたよね。獣と云うのは恒温動物である以上、食べ物を食べたら体の中で燃やして代謝をして、エネルギーを使って生きています。最後に必ず代謝熱と云う熱が残ります。燃やし続けている以上、オーバーヒートを防ぐ為その熱を捨て続けなければなりません。捨てていかなければ体の中に活性酸素が出来て、オーバーヒートで自分の体が焼けてしまいます。常に体の中でエネルギーを燃やし続ける以上は常に捨て続けなければなりません。それで獣(毛もの)と云うのは全身に毛をいっぱい生やして、全身の表面積を広げて熱を捨てていると云うのが基本でした。ところが……」

冒頭部分では人類史を交えながら皮膚蒸泄の重要性をお話し頂きました。

皮膚蒸泄の説明から先は建中湯についてや往来寒熱に関して、陽明病の考え方などについて講義をして頂きました。


後半の講義は、テーマである『臨床に直結する繁用処方解説』です。笠井先生の解説は小青竜湯から始まりました。

「小青竜湯は、水分過多の人が基本です。これ(資料)に書いていますけど一番初めの言葉、ここが大事です。“傷寒表下解”と言っていますね。寒さにあったと云う事です。前半で講義した“病”と云う字を思い出して下さい。傷寒とは冷えを受けて外が塞がり、熱が出ていかないと云う事です。更に“有水気”と言っているから水が多いわけでしょう。体には、水がたっぷりとある。そして中には、熱がこもっている。さて、どうやって捨てましょうか」

小青竜湯証に現れる症状を考えてみると、笠井先生のお話は非常に納得できる内容だったのではないでしょうか。

ここから先は東洋医学と西洋医学それぞれの見地に立った熱の捉え方、小青竜湯の裏処方、メニエール病への対応についてなど相談の中で直ぐに活用出来るテクニックをたくさん語って頂きました。

生態生薬研究会は1月と8月以外の毎月、第2の日曜日に開催しております。初めてのご参加でも無理がなく聴講頂ける内容になっております。少しでもご興味を持って頂けたのなら是非ご参加下さい!


《関連リンク》
笹塚薬局
研究会に参加できなかった方に朗報!
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