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【第37回】生態生薬研究会

生態生薬学における太陽病中編 PART3

ぱらぱらと小雨が降った日曜日。お足元が悪い中でも、この日が初参加となる先生方も御迎え出来、生態生薬研究会は今月も元氣に始まりました!


傷寒論でも太陽病中編は一番長い章と云う事で、7月から続いてPART3です。先月は小青竜湯の説明を終えたところで、時間が来てしまいました。なので、今回は続きとなる乾姜附子湯からお話を始めて頂きました。

乾姜附子湯の条文解字を行いながら患者さんの状態について、詳しく説明して頂きました。

条文にある“煩躁”とはどう云った症状を示しているのか。答えを知りたい方は是非DVDでチェックしてみて下さい。

さて、笠井先生のお話は乾姜附子湯から麻杏甘石湯へと続いていきます。

「古矢知白は麻杏甘石湯を何に使ったのか。痔に使ったんです。麻杏甘石湯といったら咳止めですよね。古方家は昔から、痔に使うという事をよく知っています。ですけれども“何故効くのか”という事を説明している人が誰もいないんです。でも私の話を聞いて頂ければ……」

多くの方々が頷きながら、先生のお話を興味深く聞いておりました!


桂枝

後半は、先月予定していた実物の桂枝を用いて植物解説をして頂きました。

「植物には、単子葉植物と双子葉植物があります。地面から芽が出ると一枚の葉っぱを出すのが単子葉植物。朝顔の様に、地面から出た芽から二枚葉っぱが出るのが双子葉植物です。更に単子葉植物は平行脈であり、双子葉植物は網状脈と習ったはずです。ところが桂枝は双子葉植物なのに、葉っぱが平行脈なのです。これにはちゃんと理由があるんです。その理由を含めてお話させて頂きます」

ここから笠井先生のお話は広がっていき、氣付くと話題はコニフェリンという物質に。

「コニフェリンは非常に多くの植物に入っています。植物を勉強している人間は、コニフェリンが入っているなら風の吹くところに生えていると分かります。何故分かるのか。風に揺すられる事により、茎の折れ目折れ目に熱が籠もりますよね。その熱を捨てなければオーバーヒートしてしまいます。だからコニフェリンは節の熱を消す為の活性酸素除去剤として働くからです」

この様な桂枝の考え方は、生態生薬研究会でしか聞けないお話ではないでしょうか。生態生薬研究会は毎月、第2日曜日に開催しております。ご興味を持って頂けたのなら是非ご参加下さいませ!


《関連リンク》
笹塚薬局
研究会に参加できなかった方に朗報!
今までの生態生薬研究会の模様をDVD化して販売いたしております
ご都合により参加できなかった方やもう一度講演を聞きたい方は是非ご購入下さい。
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