生態生薬学における柴胡剤
平成24年4月8日、桜も満開になった東京で第3回目の生態生薬研究会が開かれました。
当日は天気が良かったので、笠井先生は野草観察に出かけたくてウズウズしていたようです。
さて、今回のテーマは「柴胡剤」です。
「柴胡がどのように人体に働くのか?」柴胡の生態から紐解いていきます。
最初は恒例の皮膚蒸泄についての講演ですが、今回はいつもと違ったアプローチでした。皮膚蒸泄がうまくいかなくなると熱はどこから逃げるのか?
その答えはとても面白く、参加者の皆さんは早速ノートにペンを走らせていました。
また、今までの講演での疑問や質問に対する解説をしていただきました。質問された方もご納得していただき、質問してよかったとおっしゃられていました。
後半は「柴胡剤」についてです。今までの講演の中でも何度となく出てきた生薬「柴胡」。
「柴胡証」と言われる症状に、なぜ「柴胡剤」は効果があるのか?
その基本となる組み合わせは「オウゴン」です。「オウゴン」との組み合わせがなければ、厳密には柴胡剤と呼ぶことはできません。
その理由は血管の状態(弦脈)にあるようです。続きが気になる方はぜひ講演を聞いてみてください。
生態生薬学ならではの柴胡剤へのアプローチで、講演を聞かれた方々は柴胡剤の考え方が少し変わったのではないでしょうか?
さて次回はいよいよ小石川植物園での野外研修です。
雨天中止のため晴れることを祈るばかりです!
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