生態生薬学におけるお血の考え方
平成24年10月14日に生態生薬研究会が開催されました。
今回のテーマは「お血」です。漢方では必ず耳にする「お血」ですが、生態生薬学ではどのように考えるのでしょうか?
笠井先生が「どう説明したものか?」と頭を悩ませた「お血」。その解説はわかりやすく、とても面白いものでした。
弊社の三七人参を使ったお血の症例も解説していただき実りある研究会となりました。
「お血」と一言で言い表されるこの言葉はとても興味深い。きちんと定義されたのは昭和44年の柴崎氏によって「スラスラと流れるべき血が、何らかの原因によりつかえてスムーズに流れなくなった状態」とされています。
数多くある漢方の流派によってその捉え方はそれぞれ違い、「お血」と言っても処方される漢方薬も使われる生薬も実に様々です。
「お血」の原因となるのはストレスや運動不足などが挙げられますが、圧倒的な要因は過食なんだそうです。皆さん食べ過ぎには注意しましょうね!
生態生薬学での「お血」とは「血分(血餅)に熱が滞ってしまった状態」と考えます。血分に熱が滞るとタンパク質が変化して、やがて慢性的な病気となっていくのです。
では、どのようにして「お血」を改善するのか?どの生薬が「お血」にいいのか?その方法は是非DVDでお聴きください!
簡単なお血の鑑別方法など明日からお店ですぐに使える情報も満載でした。そして三七人参を使った「お血」に関する症例も解説していただき、盛りだくさんの内容でした。
笠井先生曰く、「まだ半分も話せていない」そうなので、また時期を改めて「お血」について語っていただくことになりそうです。
さて、第9回のテーマは風邪です。第1~2回で一度話されていますがさらに深く掘り下げられた生態生薬学における風邪用漢方製剤についての考え方にご期待ください!
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