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【第58回】生態生薬研究会

生態生薬学における陽明病編

春の足音が聞こえ始めてきた2018年の3月。会場はエッサム神田ホールへと戻り、本格的な生態生薬研究会が今年も始まりました。


この日の講義テーマは陽明病です。講師である笠井先生は先ずこの様な解説から陽明病についてお話頂きました。

「陽明病は難しい理論が一番書いてあります。そのため陽明病は、深く読んでいく事が重要です。あまりに深く読んで解説すると出席する人がいなくなってしまうと思います。だから処方が書いてある条文を中心に解説していきます。ただ陽明病を理解するために一番必要な事は熱の解釈です。食べたものを消化吸収して体の中で燃やした代謝熱が残ったら、その熱をどう処理するのか。どこに、どの様に動いていくのか。それを書いているのが傷寒論、金匱要略だとお話したと思います」

熱の流れが一番大事な事と説く笠井先生。熱の流れから先の講義では実と虚の意味を改めて振り返りながら陽明病を掘り下げていきました。


後半の講義では合病と併病の解説から始まりました。

「合病・併病は、聞いた事がありますか。合病と併病の違いは深く読み進めると深山幽谷に入ってしまいます。だから、ここではさらっとお話しさせて頂きます。合病と併病の色々な解釈が出てしまう最大要因は何か。江戸時代の京都学派の人達が、とにかく古典と云うのは先ず書き下し文を作りなさいと言いました。そのため江戸時代と云うのは、何でも書き下し文にした書物が多く出回りました。書き下し文の例をテキストに書いておきましたけど……」

他セミナーでは聞けないような興味深いお話は続いていき、御参加した多くの方々が頷きながら聴講しておりました。

生態生薬研究会は1月と8月以外の毎月、第2の日曜日に開催しております。初めてのご参加でも無理なく聴講頂ける内容になっております。少しでもご興味を持って頂けたのなら是非ご参加下さい!


《関連リンク》
笹塚薬局
研究会に参加できなかった方に朗報!
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ご都合により参加できなかった方やもう一度講演を聞きたい方は是非ご購入下さい。
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