株式会社ユピックス


【第87回】生態生薬研究会

生態生薬学における血痺虚労病編part2

第87回の生態生薬研究会はZOOMリモート講義にて開催いたしました。


先月に引き続き、開催となった第87回生態生薬研究会は金匱要略の血痺虚労病part2の考え方と適応処方についての解説です。

前半は血痺虚労病についての考え方を基に、適応処方である「小建中湯」などについての解説をしていただきました。代謝熱の皮膚蒸泄を促すため、配合生薬の生態から期待できる薬理と、停滞した熱の排泄経路と仕組みを解説していただきました。「小建中湯」の処方に含まれる「膠飴」は入手も困難になりつつあるので、「蜂蜜」で代用することも可能である、と解説いただきました。大切なことは、処方されている意味を考えることで、代用が利くこともあるのです。


後半は適応処方の「酸棗仁湯」などについての解説をしていただきました。「虚」「労」の文字から読み取れる意味から、病理を解説いただきました。前半でも解説いただきましたが、処方に含まれる昆虫の生態や熱処理の仕組みを、人間の体内の代謝熱の処理に生かしていることを学ぶことができました。

今回も生態生薬学ならではの適応処方解説は、処方されている生薬の生態からどのような作用があるか考察し、それらを組み合わせることによってどのような効能が期待されているのかがわかります。


生態生薬研究会では教本として「生薬単」と「傷寒雑病論」を使っています。
下記関連リンクサイトから購入が可能ですのでご利用ください。
生態生薬研究会は初めてのご参加でも楽しく聴講頂ける内容になっております。ご興味が御座いましたら是非一度、生態生薬研究会へお越し下さい!

《関連リンク》
笹塚薬局
傷寒雑病論(たにぐち書店)
生薬単(丸善雄松堂)

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