消化器に現れる症状と適応処方 Part2
例年なら秋の気配を感じるはずの10月。しかし当日は夏のように暑い1日となりました。連休中日にもかかわらず、いつも同様に多くの方にご出席頂き ました。笠井先生からは「やり甲斐があり、一生懸命やります!!」という熱い宣誓から、この日の生態生薬研究会は始まりました。
今月の生態生薬研究会も前後編の2部構成。
前半は魚のエラを例にして免疫の仕組みからお話頂きました。
さらに具体的に皮膚蒸泄を実感してもらう為、あるアイテムを使った全員参加型の実験を開催。(どんな実験なのかは、是非DVDをご覧下さい。)
環形動物を題材にした話や『人生がときめく片づけの魔法』を執筆された近藤麻理恵さんの話、海外旅行に行った際の公衆トイレで困る日本人の話など雑学を通して皮膚蒸泄の重要性を講義されました。
後半は先ず進化論の話からスタートしました。
魚類から哺乳類へと進化したヒトにおける肺の話。肺はなぜ二つなのか、なぜ心臓も二つに分かれているのか。進化論から生理学、発生学まで講義は幅広く展開していきました。
写真にある横隔膜の模型も駆使し、消化器を分かりやすく説明して頂きました。胸脇苦満を訴える患者さんに対して、半夏瀉心湯と小柴胡湯の使い分けはどう見究めるのか。笠井先生は白板に書いた心下痞をキーワードとし、この二つの処方を明確に区別しております。
「横隔膜を持つ生き物にとって心下部の痞えは宿命である」と語る笠井先生。内臓にこもった熱を散らしてくれる半夏と柴胡。これらの生薬の働きに改めて注目してみて下さい。
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