生態生薬学における頭痛の考え方
8月はお休みをいただき、約2か月ぶりとなる平成24年9月9日に生態生薬研究会が開催されました。当日は重陽の節句で大安。天気もとても良く、研修会の後に結婚式へ参加される方もいらっしゃいました。お忙しい中のご参加ありがとうございます。
今回から初めて参加された方も数人いらっしゃいましたが、終了後に感想をお聞きすると「面白かった!」「次回も参加したいので予約します。」と、うれしいご回答をいただきました!
さて、その「面白かった!」講演内容は…生態生薬学における頭痛の考え方です。
それは、痛みを取るだけの対処法の解説ではありません。生態生薬学の基本概念である皮膚蒸泄を正常に導くことにより、頭痛が解消することを解説していただきました。
初参加の方が数名いらっしゃることもあり、最初の30分間は皮膚蒸泄のことについてお話していただきました。
久しぶりに基礎からのお話でしたが、毎回ご参加いただいている方々も、なるほどと思えるような組み立てで面白く聞くことができました。
熱中症の起こる仕組みの説明はとても面白かったです。
多くの病気や体調不良は、ほぼ皮膚蒸泄の異常から起こるといえます。頭痛もその例外ではありません。
皮膚蒸泄異常が起こるとどうして頭痛が発生するのか?その時どのような漢方を処方すればいいのか?
片頭痛や緊張性頭痛・群発頭痛など頭痛にも種類は色々とありますが、生態生薬学では無理に分類をする必要がありません。
頭痛に対する基本的な対応は、皮膚蒸泄異常によって代謝熱が頭部に集中している状態から、全身の皮膚面へ分散、気化、放熱するよう仕向けてあげることが重要なのです。
漢方処方解説ではそれぞれの生薬がどのように頭部の熱を取るのか、また皮膚蒸泄を正常化させるのかを詳しく解説していただきました。
頭痛の処方なのに下腹部に効果ある漢方を使うのは興味深かったです。
さて、第8回のテーマは「お血」です。
お楽しみに!
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