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【第62回】生態生薬研究会

臨床に直結する繁用処方解説 Part3

日差しの強さが増してきた7月。研究会当日は雨と云う予報でした。しかし参加者様の多くに晴れ人がいらっしゃたおかげなのか、爽やかな青空を迎えて生態生薬研究会開催となりました。

本格的に漢方を学びたい!!、と今回から笠井先生の講義に初めて参加された方もいらっしゃいました。

生態生薬研究会は初めてのご参加でも楽しく聴講頂ける内容になっております。ご興味が御座いましたら是非一度、生態生薬研究会へお越し下さい!


第62回のテーマは『臨床に直結する繁用処方解説 Part3』です。笠井先生の講義は、こんなお話から始まりました。

「今日、最初にお話しようと思ったのは山梔子についてです。口無しですね。それには、理由があります。傷寒論を勉強していますから、皆さんには病気を流れで考えて頂きたい。そのキッカケ取っ掛かりとして話をするのに口無しが非常に重要だと思ったので用意しようと思ったのですが。今年は、気候変動が激しく、今また梅雨に戻った様になっています。それもあってか先月のうちに口無しが咲き終わってしまったんですよね。口無しは本来、梅雨が続いて嫌だなと云う間。“今日は暑くて晴れたぞ!”と云う時、一斉に咲いてジャスミンの様な良い香りを振りまく真っ白い花です。口無しをお見せ出来なくて残念なのですが、代わりに似た時期で何かないかと考えた結果、桔梗と百合があると思いました。それを今日はご用意しました」

山梔子と桔梗と百合。

実際に植物を観察しながら学ぶ中で、様々な気付きが得られたのではないでしょうか。


次に笠井先生は生態生薬研究会の秘道具である横隔膜模型を使って、次の様なお話をされました。

「横隔膜は何故あるのか。我々の祖先と云うのは海にいた訳です。海にいた時には、横隔膜から下と上を分ける必要がありました。何故かと言うと横隔膜の上には、肺と心臓がありますね。命に直接関わります。だけど食べ物が入り、体内で代謝すると胃や腸での温度やph上下が激しく行われる。そうなると横隔膜より上にある心臓や肺は安定した環境でなければなりません。特に熱に対しては、断熱作用が必要です。そこで創られたのが横隔膜なのです」

この後も興味深く、直ぐに役立つ漢方処方の秘訣が先生の口から数々語られました。

生態生薬研究会は1月と8月以外の毎月、第2の日曜日に開催しております。初めてのご参加でも無理がなく聴講頂ける内容になっております。少しでもご興味を持って頂けたのなら是非ご参加下さい!


《関連リンク》
笹塚薬局

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