生態生薬学における太陽病上編
春とは思えない寒さだった4月の研究会当日。想定外の寒さに見舞われても、生態生薬研究会はいつもと変わず元気に開催です!!
電車トラブルの影響が大きく響いた為、講義の順番を入れ替えて笠井先生にはお話し頂きました。
前半は生薬についての講義です。昨年末から始め、好評頂いている実物の植物解説。バラ科の植物、木瓜についての解説を頂く予定だったのですが。
「買ってこなければいけない植木鉢を買い忘れてしまいました。木瓜を買ってくるつもりが、自分がボケていました!申し訳ないです」
と開始早々からダジャレを披露する笠井先生。
実物の植物が無い代わりに豊富なトピックを語って頂いたので、この日も有力情報がたくさん散りばめられておりました。
烏梅、杏仁、桃仁、木瓜。植物の書き出し順にもちゃんとした理由があります。笠井先生はこれらバラ科の植物をどう解釈し、どう定義付けしているのか。
他の研究会では聴く事の出来ない情報をたっぷりと詰め込んだ生薬講義でした!!
後半はメインテーマである傷寒論の講義です。先月から始まった太陽病編。前回は時間の都合で上編の途中で終わってしまったので、今回はその続きをお話し頂きました。
「しつこいようですが君臣佐使という言葉にあるように、中国は上下関係にとても厳しい国です。なので生薬の書いている順番にもちゃんとした意味があります。そう考えてみると、桂枝湯は一番最初に書いてあるのは桂枝ですね。その次に書いてあるのは……」
前半のバラ科植物の解説同様、植物の生育環境を軸にした講義が生態生薬研究会の特徴です。桂枝湯処方のなかで2つ目に上がってくるのは芍薬。この芍薬について「自分の首をかけて話します」と宣言する笠井先生。
今回の講義はとても強烈なメッセージとして、参加者の皆様に伝わったのではないでしょうか!?
最後の30分は接客ロールプレイングを行って頂きました。自身の足先の冷えと夏に起こる首から上の汗を主訴として抱える先生に相談役を務めて頂きました。
「足がつる」「萎縮性胃炎」「胸脇の状態」などをヒントに処方を組み立てていく笠井先生。参加者の先生方からも意見が飛び交い、いつも以上に有意義なロールプレイングが展開されました。
最終的に笠井先生が決めた処方とは!?
ご参加頂いている方々からも「ロールプレイングはとても勉強になる!!」というお声が上がる生態生薬研究会に是非お越し下さい!
- 《関連リンク》
- 笹塚薬局